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脳内バックパッカー

自宅にいながら映画や本の世界で旅をしよう

ド田舎はAmazonに破壊されるけど仕方がないよねという話

雑記

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ああ、田舎である。

僕の佇むこの場所は日本でも有数のステレオタイプな田舎である。

裏日本だとか、「山の陰なんだろ」とか、お荷物県だとか言われているド田舎である。

高齢化率は33%を越え、人間の子供よりイノシシやクマによく遭遇するリアルサファリパークである。

 

我が故郷は広島産ショッピングモールの劣化版が一つ、九州生まれの激安スーパーマーケットが一つ、ゲオが一つ、駅前に笑笑っぽいのが一つ、以上。

こんなファスト風土のオコボレみたいな奴等により、地域の小売店は軒並み消し飛んだ。

唯一の産業であった漁業と林業は、昭和30年代の乱獲の影響で下火となり、今や補助金で食いつないでいる程度。

山間部の農村地は荒れ放題でところどころ崩れ落ちた廃屋が目につくゴーストロードと化した。

公共事業と地方交付税という点滴で何とか生きている。

 

そんなことで若者は近隣の都会に集団疎開してしまう。

地元に帰りたくても正規雇用どころか、仕事自体が無い。

「最近の若い奴は仕事を選びすぎる」とか時代錯誤のおっさんがおっしゃるが、ハローワークの求人の9割が土建業と介護であとは魚の缶詰工場くらいなのを見てもそれを言うのかね。

もちろん市役所は栄光の勝ち組であり、かつ仕事にやる気はない。ちなみに警察はネズミ捕りばかりしているので文字通り蛇蝎の如く嫌われている。

 

まあ絵に描いたような過疎地域なのである。

僕はそれでも愛すべき故郷にUターンしてきた。ちょいと特殊な仕事なので、細々と暮らせてはいる。

あまりの荒廃感で生活が貧相にならざるをえない・・・と思いきや、僕には『Amazon』がある。

 

 

Amazon、それは田舎の若者の救世主

僕は映画と本と音楽があれば、特に苦もなく生きていける。

Amazonのプライム会員になれば、そのすべてが満たされる。

映画も音楽も年会費3900円で見放題。Amazon以外でもHuluやNetflixなんかもある。

さらに、

こんなサービスまで始まるとか。

 

これは本当に助かる。

なんせ町の本屋はほぼ潰れ、たった一店のゲオが町の映像・音楽・書籍をほぼすべて牛耳っているからだ。

もちろん品揃えは最悪。レンタルでBlu-rayは全然ないし、音楽も書籍も売れ筋オンリー。AKBとEXILEとワンピースと進撃の巨人が店内を支配している。

ちなみに半径100kmに映画館はない。

 

これは他の全てに言えることでもある。

子供の頃は同級生が同じ服を着ていたなんて気まずいことがよくあった。

我々には選択の自由がなかったのだ。

でも今は欲しいものがAmazonで買える。

昔と違って田舎でも2日位で届く。

そして圧倒的に安い。田舎の物価が高いのは言うまでもなく、家電なんかネットの3,4割増しを値切りもせずに平気で買っている。

 

こんな調子なので田舎の若者は、地域に生鮮食品と生活必需品くらいしか金を落とさない。

そもそも数少ない僕と同年代の若者は、買い物するとなると近隣の都会まで車で行く。

田舎は成人すれば一人一台の世界だし、1,2時間の運転は全く苦にもならない。

ネットショッピングしない若者も、買い物はほぼ都会でする。

僕なんか日用品は嫁さんが買うので、地元で落とす金はガソリン代とATMの手数料くらいだ。

 

こんな感じでわが町で発生した「お金」は、すぐさま近隣の都会にストローでチューチュー吸われていく。そもそもわが町を支配しているのも都会から来たチェーン店だ。

そしてそこにAmazonまで加わった。

これじゃあシャッター通りだらけなのは当たり前だ。

 

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田舎の未来

我が故郷はどうなるのだろう?

最近では山間部の唯一のスーパーマーケットですら潰れている。

うちのばあちゃんの地域も唯一のコープが潰れたので、いわゆる「買い物難民」だ。

だから僕達がたまに遊びに行ったついでに7km先のスーパーマーケットまで連れて行く。ちなみにバスは日に4本だ。

ばあちゃんの地域は高齢化率が50%近い。車も持っていない、親類も近くにいない高齢者には、近所の元気な人が買い物を代わりに手伝ってあげているらしい。ちなみにその元気な人も70代だ。

移動販売も来ているらしいが、週に一回で品揃えも良くはない。

もちろんネットショッピングでもできたら良いが、そこはお察しである。

うちのばあちゃんが「携帯でメールが打てる」というだけで、近所じゃ「ハイテク婆さん」で通っているのだから。

 

そんな状態だが、面白いことにばあちゃんの家のすぐ近くに立派な道路が建設中だ。

山の中のどこに繋がっているかもわからない道路である。

この理不尽なインフラ整備がアリの巣のように限界集落に張り巡らされている。

ばあちゃんに聞くと「これは◯◯先生が作ったんじゃ」的なことを言う。

もちろん◯◯先生は政治家様のことである。

 

コープや農協ですら敗退する山間部にも立派な道路が目下建設中・・・

こりゃダメだな。