「LIFE SHIFT人生100年時代の生き方」を読んで未来に絶望する

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

人間50年と信長が舞いに舞っていた戦国の世から450年以上が経ち、人間100年~♪となるそうな。

そんな遠からず訪れる超長寿社会に向けての人生戦略を謳った本が「LIFE SHIFT」である。

人生100年時代の人生戦略なんて聞くと「いやあ、そんなに俺は生きたくねえなあ」と思うかもしれないが、そんな人ほど土壇場まで生にしがみつくのが人間の悲しい性である。

100年生きるということは現代のあらゆる「尺度」が間延びするわけで、人種の垣根なくほとんどの現代人が思っている「人生の正攻法」がガラッと変わってしまう・・・らしい。

「人生の正攻法」とは、しっかり教育を受け、勉学に励み、良い大学を出て良い企業に就職し、結婚して子供を育て、年金をもらって余生を過ごすといった近代以降の模範とすべき『人生モデル』である。

意識高い系起業家や、逆に学歴コンプレックスの強い人間は、「いや、そんな生き方が正しいわけじゃない!」なんて言うかもしれないが、その反骨心を生む根底にあるのがこのモデルだということは否定できまい。

 

簡単にまとめると、

①仕事がめっちゃ変わるよ

第二次世界大戦が終わって70余年。

うちのばあちゃんは子供だったが、その頃はテレビもなければ、冷蔵庫もインターネットもブルーボトルコーヒーもなかった。というか食糧も満足に無かった。

うちの父親が物心ついた50年前、白黒テレビがカラーに変わりかけで、田舎ではまだ車が珍しかった。もちろブルーボトルコーヒーはない。

さらに僕が生まれた頃、携帯電話がアイロンくらいデカかった時代からは想像もできない、なんでもできちゃうスマートフォンを誰もが持てる時代になった。

2歳の我が子は、テレビの画面をタッチしたり指でなぞっている。最近の若いやつは、液晶画面は皆タッチ機能があると思ってしまうらしい。

たった70年で恐ろしい技術革新・情報革命が巻き起こり、我々の生活は一変した。

そして仕事も一変した。百姓だらけだった日本は、今やサービス業だらけ。Excelが使えないと仕事にならないのだ。

 

人生100年ともなると、年金支給開始年齢は大幅に引き上げられるのは確実であり、80歳近くまで働かなくてはならなくなる。悪夢だ。

しかしただ働くといっても、これから先、めちゃくちゃ技術革新は続くだろう。

現在、我が職場ではお偉方がパソコンどころかキーボード操作もできないため、未だに手書きの書類が必要になる。これがまたクソめんどくさい。若い社員はこれを『老害』と呼んで忌み嫌っている。

でも、これのもっとパンチ効いたやつが我々に襲いかかってくるのだ。

すでに最近の若者は、インスタグラムなどの画像検索から情報を得ているらしいが、僕はインスタグラムすらやっていない。

 

80歳まで働く場合、常に時代に合わせて勉強していかなければならないのだ。

時代にコミットしなきゃいけない。現代のように、一つお硬い資格があれば一生安泰なんて時代は、AIによって蜂の巣にされるだろう。

すでに崩壊しつつある終身雇用制度は息の根を止め、労働市場は流動化し、転職が普通になる。電話交換手みたいに仕事自体が消滅することも増えるだろう。

つうことで、先見性を持ち、常に努力し、結果にコミットしていかなければならない。

なんせ80歳まで働くんだから。

 

 

②老後の生活大丈夫かな?

80歳まで働ければよいが、それが不可能だったり、そんな年まで働きたくねえよ!という人もいるかも知れない。

ならば、目指す道は2つ。貯蓄するか、霞を食って生きる体質作りをするかの二択である。ほとんどの人は貯蓄を選ぶだろう。著者は投資や副業によって貯蓄する例を挙げている。

 

だが、もっと大事なのは無形資産である。

家族、健康、友人、人脈、地域との繋がりなどだ。

長い老後を生きるためには、周囲の人達と協力していかなければならない。

例えば老後の貯蓄が少なくても、3,4世代で一緒に住み、若い人が働き、老人は子供の面倒をみるなど協力して過ごす。現代はこの真逆である核家族化(終息気味?)が世を覆っているが、長寿リスクを考えると信頼できる家族と協力することは、若い世代にもメリットはあるだろう。

人脈では多様なネットワークを築くことで、老いても仕事を紹介してもらえたり、新しい選択が増えるチャンスに巡り会いやすい。先程も書いたが、今までのように一つの会社や仕事に頼り切る時代ではなくなるからだ。さらに100歳まで続く人生を支えるアイデンティティを育むことも、多様なネットワークがあることで楽しく主体的な生活を送る手助けとなり得る。

あと一番大事なのは、やっぱりパートナー!

 

 

 

まとめ 

ここまでをまとめると、

「100年生きることを前提として」生きていかなければ取り返しの付かないことになる。

この一言に尽きる。

今までのように、単一のキャリアや資格だけでは、安定した収入を得ることはできなくなる確率が高くなる。

そのためには、常に先見性を持ちながら勉強し、さらに多様なネットワークを築いてリスクへ対処していかなくてはならない。

兎にも角にも、「100年時代の人生戦略」を持って生きていかなくてはならないのだ。

もちろん、この本に書いてあることすら、全く見当違いになってしまうこともあるだろう。

iPhoneが出た時に、これが世界を斡旋すると革新した人間は世界に何人いただろうか?

僕はiPhoneを始めて見た時、「ミーハーが好きそうな電池持たないデカイ携帯電話」だと思った。まさか、スマートフォンがなくてはならない存在になるなんて想像もしなかった。

 

これから先の「正解」を知る者は誰もいない。

だが世界大戦でも起きない限り、「現在の若い日本人は、100歳まで生きる人が大半となる」ことはかなり現実的な予想である。

長生きするのは人類の夢であったが、そのためには大きな変化に適応するよう求められる。

これを代償と取るか、不安と取るか、幸福と取るか、それはその人次第。

 

 

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

労働意欲皆無な僕は、この本をホラー小説として読んだ。

内容はかなりエリート向けで、「おれ、すでに終わってるじゃん」と絶望する箇所がたまにあるので心して読め!

エリート向けで、学習意欲高いリア充、もしくはコミュニケーション強者向けの内容となっている。

あえて言おう!カスであると!

なんやこれ!こんな人生まっぴらや!俺は働きたくないし、命令されたくないし、一人が好きだし、地域の行事とか面倒だし、好きなことして楽しく暮らしたいわ!という孤独者向けに僕が思うライフシフトを書きました。

 

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