結局のところノイズキャンセリングってなんやねん!と思いつつ『Bose QuietComfort 35 wireless II』を買ったわけ。
オーディオ素人の皆様、こんにちわ。
今回はノイズキャンセリング機能付きのアイテムが欲しいのでネットの海で調べ、店で視聴し、SNSを駆使して調べまくったり、と一ヶ月以上かけて結局最高級品の『Bose QuietComfort 35 wireless headphones II』を買ってしまったのでレビューしてみたいと思います。
「結局のところUSB-DACってなんやねん!と思いつつ『デノン DA-300USB』を買ったわけ」以来のオーディオ記事ですが、オーディオ関連は本当の素人向けの情報がなかなかないのかかなり人気になっていますので、今回もそんな感じでお送りします。
- ノイズキャンセリングって結局何なの?
- ノイズキャンセリングが欲しくなった理由
- ノイズキャンセリング機能付きヘッドホン・イヤホンの選び方
- BOSEかSONYか
- BOSE QuietComfort 35 wireless headphones II を選んだ理由
- Bose QuietComfort 35 wireless headphones IIのレビュー
- まとめ「ノイズキャンセリングを選ぶポイントとは」
ノイズキャンセリングって結局何なの?
ノイズキャンセリングとは「ノイズに対して逆位相の音波をぶつけて打ち消す」ことを言います。
音波は文字通り波のような性質があり、正反対の音波(逆位相)をぶつけると『消えてしまう』のです。
なので、ノイズキャンセリングとは音を聞こえなくしているのではなく、打ち消しているんです。
よってノイズキャンセリング機能付きの製品は、音を検知するためのマイクが取り付けられています。
マイクで取り込んだ音(ノイズ)の逆位相の信号をすぐにぶつけることで、ノイズキャンセリングできているというわけです。
ということで、ノイズキャンセリングとは外の音に対して反対の音をぶつけることで、静かな環境を手に入れるための機能といえます。
ただ音を聞こえなくするのであれば、耳栓になってしまいます。
ノイズキャンセリングは耳栓と違って、必要な音だけを聞こえるようにしたり、聞きたくない音だけを消すことができるのです。
ノイズキャンセリング機能は、『静かな環境を作るためのもの』だと思えばわかりやすいです。
ノイズキャンセリングが欲しくなった理由
nounai-backpacker.hatenablog.jp
ここに書いたとおりですが、我が家の二歳児(♀)は狂ったように「アンパンマン」をリピート再生して一日中見ております。
我が家のリビングの音という音は、このアンパンマンの世界観で支配されており、両親ともども気が狂いそうなのです。
アンパンマンの毎度代わり映えのないストーリーは、子どもにとっては予定調和的で安心感があるかもしれませんが、大人にとっては拷問に近いです。
しかし耳栓やヘッドホンでメタリカを爆音で聞いてアンパンマンを打ち消そうとすると、今度は子どもに何かあった時に気付けなくなります。
2歳児ともなれば、一瞬でも目を離せば電撃ネットワークも真っ青な危険行為をしているものです。
そこでノイズキャンセリングですよ。
ノイズキャンセリングであれば、人の声は聞こえます。
テレビの音量を小さくすれば、アンパンマンの音はほぼ聞こえず、しかも子供の声は聞こえるのでいつでもスタンバイできるというわけです。
これは都会の電車通勤なんかでも有効で、全く聞こえないと危険だがノイズが不快な環境にはノイズキャンセリングは最適です。
モデルによってはノイズキャンセリングのレベルを調整できるものもありますので、外出時や子どもを見ている時はノイズキャンセリングレベルを下げ、自宅で集中して勉強や読書をする時はノイズキャンセリングレベルを高めるといった使い分けもできます。
先程も書きましたが、ノイズキャンセリング機能とは環境を作るツールです。
TPOにあった使い方ができるので、忙しくノイズの多い生活を送っている現代人に人気があるのも頷けます。
ノイズキャンセリング機能付きヘッドホン・イヤホンの選び方
というわけでノイズキャンセリング機能付きのオーディオアイテムが欲しくなったわけですが、これがまたとにかく種類が多く、値段も機能もピンきり過ぎて選ぶのがもはや苦痛です。
ここからは機能と種類別に説明していきます。
ノイズキャンセリング機能だけあれば良いのであれば
こちらはキングジムの『デジタル耳せん MM1000』です。
読んで字のごとくノイズキャンセリング機能だけしかありませんが、耳栓と違い声やアナウンスは聞こえるようになっていますので、仕事中に最適ですね。
なんせキングジムなので。仕事中にヘッドホンを利用するのに抵抗がある人には良い言い訳になるでしょう。
4000円程なので、仕事や勉強のためだけに使う人であればオススメです。
とにかく安い物が欲しい!
Amazonであれば2000~6000円程度でノイズキャンセリング機能付きイヤホンが腐るほど売られています。
中華イヤホンといっても、最近は性能がかなり良くなってはいますが、この価格帯のノイズキャンセリング機能はオマケレベルでしょう。
またこの価格帯のノイズキャンセリング機能は、よく説明文を見ると「通話専用」だったりするので注意が必要です。
1万円台のノイズキャンセリング
1万円台になると、有名メーカーのヘッドホンやイヤホンがラインナップされています。
レビューを死ぬほど調査したところ、この価格帯のノイズキャンセリング機能はかなりバラツキがあります。
この価格帯の場合、ノイズキャンセリング機能<音質に機能を集中しているようです。
ノイズキャンセリング機能は先程も書きましたが、外部マイクを付けるなど構造が複雑化しますので、どうしても音質を犠牲にしがちです。
1万円台であれば、使用しているパーツや本体の大きさなどを考慮すると、どうしても音質寄りに機能を振り分けざるを得ないからでしょう。
なので、ノイズキャンセリング機能を重視しているのであれば、お試し用くらいの気持ちで買ったほうが良いと思います。
ちなみに1万円台であれば「Skullcandy VENUE」のレビューが良くて、デザインも秀逸なのでかなり迷ったっけ。
最強ノイズキャンセリング機能を求めるのであれば
ノイズキャンセリング機能は普通のヘッドホンと違い外部マイクなどの複雑な機能が必要で、高品質なノイズキャンセリング機能を求めるのであれば基本的に専用設計にならざるを得ません。
さらにノイズキャンセリング・ヘッドホンやイヤホンは、基本的にBluetoothでの利用になっています。ノイズキャンセリング機能が欲しい人は仕事や通勤で使うことが多いため、音質よりも扱いやすさを求める傾向にあるからです。
それでいて音質も求めるのであれば高価格になってしまいます。
ともかくノイズキャンセリングを使って最高に集中できる環境がほしい!とか、アンパンマンデスマーチに耐えられない!という人には、最強ヘッドホンしか選択肢はないです。
というのも、高価格のノイズキャンセリング機能付きヘッドホンに多い密閉型タイプであれば外部の音を遮断しやすく、さらに多少本体が大きくなっても頭で支えているのでストレスにはなりません。ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンやカナル型が高価格なのは、あの小さなボディに複雑な機能を詰め込んでいるからです。
ということでノイズキャンセリング機能を追い求めるのであれば、ノイズキャンセリング機能に特化した大きいサイズのヘッドホンということになります。
そして最強ノイズキャンセリング・ヘッドホンを各サイトのレビューやオーディオ雑誌で調べれば調べるほど、結局のところ最終的に2種類のヘッドホンに行き着きます。
「Bose QuietComfort 35 wireless headphones II」
なぜかというと、ノイズキャンセリング機能はBOSEとSONYが業界最強だからです。
ノイズキャンセリング機能は未だ発展途上中で効果もバラツキがあります。だからこそ、安価な中華イヤホンもノイズキャンセリングを謳うことができるんですね。
なのでノイズキャンセリング機能だけを追い求めるのであれば、最終的に業界最強のBOSEとSONYのフラッグシップモデルであるこの2種にたどり着いてしまうのです。
BOSEかSONYか
この2種ですが、正直なところ格段の違いはありません。
わざわざ都会の家電量販店まで出向いて視聴しましたが、僕の素人イヤーでは音質の差は少し個性があるくらいで、普通に音楽を聞くのであれば高音質だと思いました。
ノイズキャンセリング機能も同じで、多少個性は違いますが、どちらも人の声などは聞こえるものの、大抵のノイズとされる音は消えてしまいます。
結局BOSEを選んだんですけども、両者の比較レビューをしてみます。
『Bose QuietComfort 35 wireless headphones II』
ノイズキャンセリング機能
高音は聞こえやすいが、耳障りなノイズはほぼ打ち消してくれる。
ノイズキャンセリングレベルの調整が、ボタン一つでできるので調整しやすい。
音質
BOSEらしいカリッとした音は少し弱いが、こもり感がほとんど無く聞きやすい。
装着感
レビューにも高評価が多いが、付け心地は相当良く、密閉型ながらイヤーパッドも蒸れづらい。
あまりきつく付けない状態でも、落ちそうにならない絶妙な感覚。
操作性
アナログボタン。右耳部に電源と音量調節などに使えるボタン、左耳部にノイズキャンセリングレベル変更ボタン。アナログなので、調整しやすい。
スマホアプリでBluetoothなどの設定をするが、特に不自由はなく簡単に使える。
デザイン
これぞBOSEという武骨な感じ。
アナログボタンがむき出しなので、ゴテゴテした印象を受けるというレビューあり。
『SONY WH-1000XM3』
ノイズキャンセリング機能
単純にノイズキャンセリング機能だけを見るとBOSEより良いが、耳に圧を感じやすかった。
音質
さすがSONY!臨場感ある音質でBluetoothでこんな音が出せるのには驚いた。
クラシックならBOSEより圧倒的に強い。
装着感
こちらはレビューでも多く指摘されていたように、BOSEの圧勝。
わずかにSONYの方が重いが、それ以上に圧迫感が強く、蒸れやすい。
操作性
タッチパネル式なのだが、誤操作しやすくストレスになる。
店頭で使っただけなので慣れれば良いかもしれないが。
デザイン
プラスチック感はあるが、スタイリッシュで高級感がある(特にプラチナシルバー)
BOSE QuietComfort 35 wireless headphones II を選んだ理由
BOSE、SONYの最高機種は両者とも35000円前後、甲乙つけ難すぎて悩んでいる人が数多いに違いない。
僕も死ぬほど迷ったが、店頭での使用と数百のレビューを見て、BOSEに決めた。
理由は、『装着感と操作性』だ。
正直、ノイズキャンセリング機能と音質はそもそも個性が出やすく、主観的な好みが大きい。
僕の場合、ノイズキャンセリング機能で「集中できる環境」が欲しかったので、高レベルのノイズキャンセリング機能と音質を併せ持つ両者を分けるポイントは、『長時間使用しても疲れないか』だった。
読書やブログを書く間に集中できる環境を長時間保てることが選択理由だったので。
なので装着感が良く、アナログボタンで操作しやすい「Bose QuietComfort 35 wireless headphones II」を選んだ。
長時間使用しても装着疲れや蒸れが少なく、アナログボタンで確実にストレス無く調整できるのがポイントになった。
それでは実際1ヶ月使ってみたレビューを書いてみる。
Bose QuietComfort 35 wireless headphones IIのレビュー
豪華な箱で届いた「Bose QuietComfort 35 wireless headphones II」
以下、QC35Ⅱと呼ぶ。
専用ケースはハードタイプでしっかりした作りだが、少々大きい。
まあ、高い買い物だし安全を取りたいので仕方がないだろう。
特別限定カラーのミッドナイトブルーです。
この色を選んだ深い理由は後述します。
ヘッドホンサイズは、170mm(W)✕180mm(H)✕81mm(D)
重量は234 g
付属品は、音声ケーブル(1.2m)、USBケーブル(30.5cm)
ノイズキャンセリング機能
もうこれは文句なし。
事前調査でもわかっていたが、たしかに人の声や大きな音は聞こえてしまう。
だがノイズキャンセリング機能の特質は、音を打ち消すことにあるので完全消音はそもそも不可能だ。
完全消音環境がほしいなら『MOLDEX 米軍耳栓』を買えば300円で幸せになれる。
QC35Ⅱのノイズキャンセリング機能を自宅で使ってみた。
・エアコンや食洗機や冷蔵庫の機械音はほぼ完全に聞こえない。
むしろこんなにうるさかったのかと気づいてしまうくらいの音だった。
読書やブログ執筆はリビングで行っているので、この機械音がけっこう集中力を削っていたのだと気付かされた。
・子供の声は聞こえるが、おもちゃで遊ぶ音は聞こえない。
積み木を倒したり、ブロックをぶつけたりとファンキーな遊びが好きな娘の「遊び音」はほぼ聞こえない。しかし声はまあまあ聞こえるので、急なオシッコにも対応可能だ。
・音量小さめのテレビの音は聞こえない。
念願のアンパンマン地獄メドレーもほぼ解消。子どもがアンパンマンを見る時は音量を小さめにしているので。
しかし高音や叫び声は割と聞こえる。試していないが、ブルース・リーの奇声は聞こえやすそうだ。
・屋外ではノイズキャンセリングレベルを下げたほうが良い。
特に屋外移動中だと、車のタイヤ音などが聞こえづらいので、レベルは下げていたほうが良いだろう。
満員電車や人口過密な場所ではレベルを上げてストレスフリーな環境に。
QC35Ⅱはノイズキャンセリングレベルをボタン一つで変更できるので、屋外でも使いやすい。
音質
ノイズキャンセリング機能付きヘッドホンは、音質が悪いというレビューが多い。
たしかに音質だけでみると、ノイズキャンセリング機能という邪魔な物を乗せているので、同価格帯のヘッドホンより音質は悪いのは当たり前だ。
SENNHEISERの有線ヘッドホンも持っているが、圧倒的に音質はこちらのほうが良い。
しかし音質を語る上でノイズキャンセリングでしか味わえない「静かな環境」を考えなければならない。
ノイズキャンセリング機能を利用すると、音量を上げなくてもしっかり聞けて、音が非常にクリアになるのだ。
開放型のヘッドホンと比べれば、音質の差よりも環境の違いでびっくりした。
ここはノイズキャンセリングならではで、単純な音質だけでは語れない。
QC35Ⅱの場合、個人的感想だがヒップホップや女性ボーカルと相性が良いと思った。
装着感
QC35Ⅱを選んだ理由ともいって良い装着感は、流石の一言。
本体はしっかりしているのに、締めつけ感や圧迫感を感じず、長時間つけていても全く疲れない。
映画一本見ても耳が痛くなったり、蒸れて困ることはなかった。蒸れについては、夏場はイヤーパッドが肉厚なのでどうなるかちょっと心配。
接続
Bluetoothの接続については、レビューによってまちまちだが、僕の場合は特に不便を感じていない。
スマホであれば隣室やトイレに行くと途切れることがあるが、PCとの接続では途切れにくい。
スマホアプリで接続の設定をするのだが、非常に簡単だし、一度設定すれば電源を入れただけで勝手に接続できる。
現在はスマホ、タブレット、PCと接続している。
AmazonのAlexaやGoogle Assistantとも接続可能だが、試す予定がないので割愛。
デザイン
デザインはアナログボタンの影響もあり、メカニカルな感じ。
SONYのシャープなデザインと違い、武骨さがあります。男性はこっちが好きは人が多いかも。
ミッドナイトブルーという限定カラーにしました。
SONYと迷ったときに装着感が決め手だったと言いましたが、わりとデザインにやられた感もあります。
特にミッドナイトブルーはあのお方のカラーリングに似ているのです。
そうです。ランバ・ラル様ですね。
まあこれは個人の嗜好ということで。
一言言わせてもらうと、ザクとは違うのだよ。ザクとは。
まとめ「ノイズキャンセリングを選ぶポイントとは」
ノイズキャンセリングヘッドホンの選ぶポイントは、「どのレベルまでの集中できる環境が欲しいのか」だと思います。
なので音楽視聴用のヘッドホンとして欲しいのであれば、ノイズキャンセリング機能に特化したモデルを選ぶと失敗するでしょう。
また「集中できる環境」のレベルも重要で、仕事や通勤の際にもある程度の環境を求めるのであれば、多少高いですが最高機種を買ったほうが良いと思います。
他のノイズキャンセリング機能付きヘッドホンも使ってみましたが、やはりオマケ感が強いです。
電源を入れただけでこれだけの環境が手に入るので、圧倒的にコスパは良いと思います。
喫茶店や図書館に行くこともなく、ストレスフリーな環境が手に入るんですからね。しかも場所を選びません。
ノイズキャンセリング機能だけを使った無音状態でも、かなり静かになるので、注意散漫な僕はもっと早く買っておけばよかったと後悔しております。
なので集中できる環境が欲しい人であれば、多少高くても「Bose QuietComfort 35 wireless headphones II」か「SONY WH-1000XM3」のどちらかを買えばかなり幸せになれます。
逆に音質重視や、そこまでノイズキャンセリング機能を求めないのであれば、高価な買い物になってしまうでしょう。
よってノイズキャンセリング機能付きヘッドホンで、さらに最高機種をオススメしたい人とは、
・仕事や趣味で集中できる環境が欲しい
・とにかく仕事や通勤時のストレスを減らしたい
この2点を高レベルで求める人であればコスパ最高だと思います。
nounai-backpacker.hatenablog.jp
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