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脳内バックパッカー

自宅にいながら映画や本の世界で旅をしよう

ド田舎の職場が君を待っている~ド田舎の現状~

雑記

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今週のお題「2017年にやりたいこと」

これはもう「仕事」である。

労働意欲がロシア軍の焦土作戦後くらい皆無な僕であるが、お仕事に燃えている。

なぜか?

それは、ド田舎の一会社のあまりの悲惨な現状を打破せざるを得ない使命感からだ。

なぜ労働意欲皆無の人間に使命感がほとばしるほど湧くのか?

それは、ここがド田舎だからである。

今回は、ド田舎の人材不足の現状とそれにより使命感に燃える一人の哀戦士の悲しい現状~それは日本の未来~を語ってみよう。

 

 

ド田舎、そこはどこまでも広がる荒野

僕は2年前、実家のド田舎に帰った。

僕のスペックはとある国家資格を持つ技術屋であり、その能力と言えば荒れる成人式に産毛が生えたくらいの意識の低さと、坂口安吾が引くくらい堕落した労働意欲、そしてなんだか一発逆転できるだろうという漠然とした希望的観測という名の美しい花を持つ三十路。

以前勤めていた会社では、とにかく来る日も来る日もルーチンワークにつぐルーチンワークで、脳内が完全にただのデンプンと化していた。僕は織姫と彦星よりも、土日を待ち焦がれ、ただ蒙昧で陰惨な労働への反動としてカビた青春を謳歌していた。勉強もせず。

技術屋であるため、与えられた仕事をパブロフの犬のようにこなすだけで事故さえ起こさなければよいので、特に経営や管理、法制といったお硬い業務は終ぞなかった。

 

ド田舎に飛来した僕は、ハローワークで休日が一番多いという理由だけで選んだとある医療施設へと就職した。ありがたいことに、我が資格はどんな田舎であろうと仕事はあるのだ。

就職してすぐ、僕は前任者に言われたことだけをのほほんと卒なくこなしていた。だがド田舎の上級民であるコウムイン様がいらして我が施設を隈なく調べ上げた結果、ロシアから敗退したナポレオンのようにボロカスのスッテンテンにされた。

 

もう見るも無残な管理体制だったことが、暴露されたのだ。就職した時に、特に研修もなく、ただ前任者の仕事を追従するようにいわれた時に怪しいとは思っていたが、その「怪しさ」は公によって公にされた。

詳しくは書かないが、イメージとしては「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のような世界観が広がる現状であった。

 

 

即即戦力+全権委任法

そんなことで、新体制を全く一から作り上げることになった。

ロシア軍が焦土作戦したあとの荒野に、渋谷駅を建てるような難事業である。

そしてここからド田舎スペックが暴走する。

我が部署には15名程度の職員がいるが、エクセルを使える・・・というかキーボードを打てる人材は僕を入れて3名である。

は?

このご時世、ド田舎では未だに紙への直接的アウトプットという手法が大手を振っている。コピペという名の時間圧縮装置を放置して、活版印刷にも劣る筆記という記録がまかり通っているのだ。

そんなことでエクセルを使えるだけで、僕は新体制を作るという難事業の責任者となった。指名されるわけでもなく。命ぜられるわけでもなく。『そうなった』のである。

ド田舎では『そうなる』のである。これはもう哲学的な存在論の範疇なのだが、見えない責任の押し付け合いという『エア・ドッジボール※もしくはエア・ハンカチ落としによって『そうなる』のである。

 

そしてそしてこれまたド田舎の特殊な事情だが、『そうなった』場合、『そうなった人』が全部やるのだ。もうそれでめでたしめでたしなのだ。なんせ仕事を頼もうにも、誰も最低限のことすら理解していない。法制や書類の作成事項など、とにかく知らないのだ。

そういえば、孫子先生曰く『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という素晴らしいお言葉があるが、ド田舎では『彼も知らず己も知らざればやらなくて良い』というテーゼがスマホのように生活の一部として浸透している。都会もこの傾向はあろうが、ド田舎では比率が違うのだよ比率が!

 

ということで、僕は就職してわずか半年で一大プロジェクト、というか会社の未来すら担う最重要課題を満場一致で任された

まさに見えない全権委任法、もはや一人大政翼賛会である。

ヒトラーもびっくりの大出世かと思いきや、内心は膨大すぎる仕事量によって途方に暮れた。

なんせ管理や運営に必要な書類、つうかマニュアルすら、「あーそれ、君が書いといて」「え?これ会議とか無いんですか?」「いーよいーよ、君しかわからないから」と言った具合である。

リアル明治維新だよ。坂の上の雲かよ。たったひとりの若者に会社の未来を賭けちゃってるよ。

ここまで来ると、僕がヤリ手の人材かと思われるだろうが、エクセルなんて学校の授業でちょっとやったくらいで、タイピングの速さはブログのおかげである。本業も言うまでもないので、もはや信長の野望マニアが乃木将軍の参謀として旅順攻略命ぜられるくらいの衝撃的人事である。

 

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ド田舎は君を待っている。

そんなこんなで僕はこの日光猿軍団を使って新国立競技場を作るような難事業に邁進している。

そして今度、その結果の審判が下りるタイミングがある。幹部どころか経営者すら雁首揃えて「そうせい侯」なので、五里霧中でコンタクトレンズを探しているようなものだ。

 

どうだい!使命感が湧いてくるだろう?これで湧かなきゃクスリやってるよ。

今まで人に期待されることなど皆無であった人間が、急にシャア大佐のような扱いで3階級特進された挙句、もはやプロジェクトの先頭の辺にいるのだ。

数少ない有志で少しずつ作り上げているのだが、その数少ない有志もシャア大佐扱いなので自分の仕事で手いっぱい胸いっぱい。よって数少ない有志という精鋭部隊によって、何とか企業として成り立っている。その他は無言で追従者が半分、言われたことだけする者が3割、後出しジャンケンでいつも文句を言っているもの2割。

でも出世競争もないし、怖い上司もいない。あるのは、どこにでもある人間関係の面倒臭さくらい。昔都会で働いていた時に見たようなシェア争いはなく、仁義なき冷戦構造はないし、理不尽な上司もいない。

あるのは、荒野である。

 

僕が言いたいのは、ド田舎は人材難なのだ。業種も給料も少ないが、少子高齢化のビッグウェーブのおかげで人員人材難は加速度的に広がっている。

うちの施設も定年者を無理やり引き止めて何とかやっている現状だ。

さらに追い打ちをかけるようにパソコンどころかスマホも使えない人たちが、来たるIT化に(遅いわ!)ついていけなくなっている。でも世の中はとっくにIT化されているので、あらゆる基礎にITが染み込んでいる。お上から降される指示もネットからPDFダウンロードさせられる時代だ。「おい、このPDFというのはなんで字が書き込めないんだ」なんてセリフをエライ人から聞かされる身にもなってくれ。

 

・・・ということで、ド田舎は君を待っている。

都会で社畜となって自殺するなんてもったいない。

ド田舎は現代のフロンティアだ。みんな優しく迎えてくれる。

「え?なんで画面見ないで字が打てるの?」

「お~い。◯◯くんはパソコン使えるぞ!ざわざわ」

「え!?もう書類できたの?」

「あのぅ、[ウェ]ってどうやって打つの?」

「久しぶりに都会に行ったら人に酔った」

「久しぶりにUNIQLO行ってきた(車で60分)」

「SNSっていうサイトが見つからないんだけど」

「Amazonってのは、いっぱい商品を作っているんだね」

「うちの孫と結婚してくれ」

さあ、ド田舎へ行こう!ド田舎は君を必要としている。

 

 

まとめ「ド田舎は想像以上にヤバイ」

真面目な話、少子高齢化は半端なくヤバイ。

医療介護や運送業が足らないと言われているが、ド田舎ではインフラの維持すら危うい現状だ。

これはもう急務のはずだが、少子高齢化最先進国である日本の政治家はそんなことどうでも良いようだ。

だが大学も仕事も金もないから、若者が出ていくのは当たり前だ。

UNIQLOすら来ない市など、死に絶えて当然なのだろうか?

だが、現状このド田舎でも未だにニーズのないインフラ事業、特に立派な道路を何十年かかって作っていたりする。

大いなる矛盾である。

 

コンパクトシティという考えがあるが、そうせざるを得ないと思う。

これは、無駄な拡張は辞め、市町村の規模を縮小し、中心部にだけインフラや社会保障を投入するという考えだ。特に社会保障では、駅前にでっかいビルを建てて(中心部の空き家を使う)、限界集落の住人を住まわせるという案も出てるとか。

こうすれば人材や整備コストが大幅に削減できる。耕作放棄地に住む老人のために道路を作ったり整備したり、ただでさえ少ない介護スタッフを派遣しなくても済む。

ものすごい反発がありそうだが、ド田舎に住んでいると、もうそうしなければ日本中が夕張市になるであろう。

現状維持は緩やかな自殺である。もう人口は増えないし、バブルは来ないし、田中角栄はとっくに死んだ。

なので思い切った舵取りをしなければならないだろう。といっても、観光客を呼ぶとかそんなものではない。

親戚のおじさんが、「こんなド田舎に未来はない。だったら原発を何十基も作って都会に電気売って食うしか無い」なんていってたけど、トランプ現象の一端であろうか?

やっぱり縮小してでも地産地消で何とか自活できるようにならないと、未来はゴーストタウンか徘徊老人まみれのマッドマックスである。

 

我がド田舎の対策は・・・ない。思い浮かばない。石油でも掘るか。