Amazonプライム会員1ヶ月体験してみた→わたしはAmazonの奴隷です。
Amazonプライムをご存知だろうか?
Amazonは今や日本の隅々まで浸透した、どこの国の企業かもはっきりしない巨大ネットショッピングサイト。
Amazonのプレミアム会員である「Amazonプライム」を一ヶ月無料体験してみた。
結論から言うと、このまま契約続行となりそうだ。
なんせ上手い、速い、安いの三拍子揃ったサービスが年会費3900円っておい・・・
イチローを年俸8000万円で雇えちゃったよ!ってレベルのお得感。
契約続行する前に、詳細を少しまとめておこう。
Amazonプライム会員の特典サービス
ざっとどんなサービスが有るかを使ってみた感想も寄せてまとめてみよう。
プライム・ビデオ
やはり目玉は映画やTV番組が見放題になるプライムビデオだ。
月額にして325円だから、ビデオを月に2本見れば325円分は使った気分になれる。
これは安すぎる。全国のTSUTAYAやゲオなんかが潰れないか心配だ。
作品数は5000本と言っているが、字幕と吹き替えを別カウントしていたりするので、今のところ2000本くらいだ。
どんな作品があるかはこちらへ→Amazonプライムビデオ
映画は古い作品が多い。90年代が多いような気がする。
それでも、ジュラシック・ワールド、ミッション:インポッシブル/ローグネイション
、テッド2など準新作も見放題だ。
ドラマやアニメも充実している。
しかしプライムビデオは期間によって見放題作品が変わる場合があるので注意が必要。
なのでウォッチリストに入れておいたまま気づいたら見放題じゃなくなっていた!なんてこともある。
最新作や見放題以外の作品はレンタルで鑑賞可能。
新作で399円ほどでレンタルできる。
プライムビデオを使ってみて
初めてストリーミング配信なるものを使ってみた。
メリットはYouTubeのようにいつでも見ることができるというのは言うまでもないが、「見よう見ようと思っていたけど、なかなか手を出さなかった作品」が見やすいということだ。
例えば「フル・モンティ」がそうであった。おっさんがストリッパーになるというイギリスコメディの名作であるが、1997年の作品であり内容も内容なので、わざわざお金を払ってレンタルするとなるといつも「観たいリスト」の後ろのほうでくすぶっていた。
そう言った作品に手が出しやすい。そこが最大のメリットだったかもしれない。
あと子供が生まれることもあって、アニメなんかが充実しているのは助かる。
嫁さん向けにドラマもあるので、家族で共有すれば元はすぐ取れるだろう。
デメリットは少し画質が悪いということか。音飛びはあまりない。
HuluやNetflixなどは4K配信も始まっているが、プライムビデオはまだまだといった感じ。
だがこの安さなので文句はない。
Prime Music
100万曲以上の楽曲やアルバム、プレイリストを広告の表示なしで、楽しむことができるサービス。
最近の曲からロック、EDM、JAZZ、クラシック、映画音楽まである。
よほどマニアックな曲でなければ大抵は網羅しているだろう。
最近はBEATLESまで聴き放題になった。ハイレゾとまでは言わないが、もちろん音質は良い。
これはもうTSUTAYAやゲオに喧嘩を売っているとしか思えない。
「ウソみたいだろ、月325円だぜ」
個人的に嬉しいのは、プレイリストだ。
「読書しながら聴くJAZZ」や「30分でEDM聴きかじり」など、多彩な選曲リストをそのまま聞くことが可能。
気分でプレイリストを選んだり、新しい曲との出会いにも使える。
BGMとして流しっぱなしにしたいなら、プライムラジオがある。JAZZやロックなどのカテゴリを選べば、あとは曲が流れ続ける。
もちろん気に入った曲は自分のプレイリストで管理でき、自由に聞くことができる。
デメリットはウェブサイトが使いづらいことくらいか。
そしてこのプライムビデオとミュージックがタブレットやスマホでも使える。
しかもオフラインで視聴可能ときた!
もう、何も言えねえ~
ちょっと待て!さらにさらにこちらのKindle Fireが8980円のところ、プライム会員になれば4000円OFFで買えちゃうのだ。
ということは1年分の会費3900円がちゃらりんこになるのである!
もはや北島康介もコメントできないレベル!
無料の配送特典&特別取扱商品の取扱手数料が無料
対象商品のお急ぎ便、お届け日時指定便を無料で利用できる。さらに手数料の無料もあり。
このお急ぎ便がかなり使い勝手が良くて、山陰のド田舎でも2日くらいで商品が届く。都会の方では半日で届くサービスも有るとか。配達のおっちゃんが不憫でならない。
日時指定しておけば、仕事から帰宅した後に商品が届くようにもできる。田舎のネットショッピング生活にとっちゃ、一番ありがたいともいえる。
そのうちドローンでの配達なんかも始まるという。
しかしうちのド田舎の制空権は完全にトンビが征服しているので、もしそうなったら「バトル・オブ・ド田舎」が繰り広げられるであろう。そうしたらニオイのきつい油揚げでも頼んでみよう。
家族と一緒に使い放題
会員本人のほかに、同居の家族を2人まで家族会員として登録できる。
これはプライムビデオやミュージックは対応外なので注意。お急ぎ便などが利用可能。
プライム会員限定先行タイムセール
タイムセールの商品を、通常より30分早く注文できる。
タイムセールは正直僕には必要ないものばかりだが、時折SDカードなんかが格安で狙える。
Amazonパントリー
ひと箱あたり290円の取扱手数料で、日用品や食品を一点ずつ購入できる。
スーパーマーケットのカゴみたいな感じで利用できるようだ。これについてはまだ使っていない。
Amazon定期おトク便のおまとめ割引
日用品ほか対象商品を割引価格で定期的に購入できる。
これも未使用。子供が生まれるので、今後使いそうな気がする。
プライム・フォト
Amazon Driveに写真を容量無制限で保存できる。
こちらもFlickrを使っているので利用はしていないが、Amazonの方が手軽なので少しずつデータを移していこうと思う。
Kindleオーナーライブラリーの利用
対象のKindle本から好きなタイトルを毎月1冊無料で楽しめる。
対象本は数万冊以上あるので、正直これを使えば月額325円の元は取れちゃうのだ。
だが注意点は多い。
・Kindle端末を持っていないと無料サービスは利用不可。
この月に一度のお楽しみはKindle端末を持っていることが前提だ。
だがKindle端末は(機種によるが)プライム会員なら4000円OFFで購入可能。
一年分の年会費が浮くと思えば安い。
・無料=ダウンロードではない。
ダウンロードではなく「図書館で借りる」ような感覚だ。無料本はその期間内でしか利用できない。
僕もついにKindleデビューしようとしている。
出産後の嫁さんへのプレゼントにする予定だ。
でもそこまで行ってしまうと、余暇の全てをAmazonに委ねるようで、ちょいと怖いが。
まとめ
↑Amazonプライムはこちらから
ということで、もう契約するしかないと決断した。
プライムビデオだけでも十分元が取れて楽しめる。
それにKindleやFireTVを揃えれば、生活の全てでAmazonの恩恵に預かることができる拡張性がある。移動時間のようなスキマ時間にも、Amazonは入り込んでいけるのだ。
ネット環境さえあれば、Amazonのコンテンツだけで、いやAmazonを利用するだけで金銭面や時間も含めた『消費』のすべてを賄うことができてしまう。それも迅速かつノンストレスでチープに・・・
ここで難癖論法をひとつをば。
ド田舎はAmazonに破壊されるけど仕方がないよねという話でも書いたが、 Amazonプライムは日本の、特に地方の生態系を破壊しかねない。あと配達のおっちゃんたちを過労死させかねない。
これだけの低価格であらゆるサービスを提供することで、消費者を手当たり次第にAmazon王国の住民にさせてしまう。プライム会員サービスを見たらわかると思うが、今度は家族の日用品にまで手を広げようとしている。
最近こういった個人の消費のすべてを取り込んでしまうというモデルが流行っているようだが、ここまで安くされてしまうと反抗する気力すら湧かない。
だがビデオや音楽をここまで安く垂れ流しにしてしまうことに、ミュージシャンなんかが危機感を抱いているという。
たしかにこれからの世代は、「音楽はタダで聴くもの」であり、映画はちょっと待てば「タダで観れるもの」になるだろう。実質無料ではないが、かつてのレンタルとは違い、あまりに早く手軽すぎる。
ストリーミング配信によって消費者に近くなりすぎた映画や音楽は、この先どのような形態になっていくのだろうか?
そんなことを思いつつも、「Amazonさまさまやで~」と完全に取り込まれている僕は、もう奴隷ちゃんなのである。
これでもしAmazonが地方の産業を破壊し尽くした後に、急に冷たくなった場合、僕は「痴人の愛」みたいになっちゃうわけだ。
Amazonはアソシエイトの紹介料を一気に引き下げたなんて前科もある。
最初は赤字覚悟の物量作戦で一気に攻め込み、近隣の要所を制圧した後、住民をどうするかはAmazon様次第なのである。
映画や音楽の「価値の質」の変化、消費からの個人生活の支配、う~んなんか少しSF的な怖さがあるなあ。
なんでも月額制で本の読み放題まで始めるという噂まである。
もうそうなったら僕はAmazonに完全に飼育されることになるであろう。
Amazonさんのオススメから欲しいものを選び、Amazonさんのご意向に沿った娯楽で楽しみ、Amazonさんの仰る通りマネーという養分を捧げる。
星新一あたりの作品に出てきそうな・・・