僕が青春を捧げたコーエー(光栄)シュミレーションゲームのシリーズをまとめて語ってみる。

コーエー(光栄)というクソ渋いブルジョアお値段なソフトを開発しているゲーム会社を知っているだろうか?

最近やたらフランクになってしまったが、昔は女子ウケをいっさい排した男の中の男のさらに濃いメン向けのソフトを量産しておったそうな。

任天堂が筒井康隆でスクウェアが村上春樹だとすれば、コーエーは北方謙三なのだ。

 

僕の青春はまさにコーエーと共にあった。

不遇な青春時代の鬱憤ばらしのために、僕は日本を!中国を!世界を征服するために、日夜畑を耕していたのだ。

そんなコーエー好きな僕がハマったコーエーのシュミレーションゲームについて語ってみよう。

 

 

 

 

信長の野望

知らない人はいない野望の中の野望、それが信長の野望である。

日本が誇る歴史シュミレーションであり、30年以上もの間シリーズが続いている。

弟が横で見ていて一番つまらないゲーム」とも言われ、特にゲーム開始直後はエクセル事務作業の如く官僚的である。

これが快感になり、論功行賞でお気に入り武将に多めの知行をあげておきながらどうでもよい奴には感状を乱発し始めたら、もうあなたはシブサワコウの野望に取り込まれている。

 

 

コーエー定番シリーズ 信長の野望・覇王伝

コーエー定番シリーズ 信長の野望・覇王伝

 

一番初めにやったのはシリーズ5作目信長の野望・覇王伝だ。

シリーズ屈指の作業ゲーとよばれ、とにかく出世を諦めた公務員が得意そうな単純作業の繰り返しで、小学生ながら社会の厳しさを知ったのは言うまでもない。

菅野よう子がお送りする暗すぎる音楽は今でもトラウマであり、味気ないヘックス戦での武田騎馬軍団の恐ろしさっていったらないよ。

当時、歴史を齧り始めた頃合いだったので、武将の名前を覚えるのには大変役に立ち、今でも戦国武将を名前を言われると『覇王伝グラフィック』で脳内再生される。

でも城が多すぎでしょ!

 

信長の野望・天翔記

次にやったのは友達のお兄ちゃんに借りた天翔記。

前線を突破されるとありえない速さで領地を削られるグデーリアンも心酔するであろう『電撃戦』ゲームであり、対上杉戦に主力を注入したあまり東海道を軒並み織田信秀のやんちゃボーイにかっさらわれたのは良い思い出。

 

信長の野望・烈風伝

箱庭システムや特技や陣形など、のちの野望シリーズの礎となった名作。

パワーアップキットで「諸王の戦い」というシナリオがあり、日本列島に三国志の武将やカエサル、チンギス・ハーンなんかが一同にやってくる世界大戦 in JAPANがとても新鮮で面白く、テストの問題用紙の裏でよく妄想戦争を繰り広げていたっけ。

 

信長の野望・嵐世記

とにかくデータが重い。リアルタイムは焦る。そしてデータが重い。

 

信長の野望 蒼天録

謎の折り返し合戦システムでTBS感謝祭みたいなノリ

 

信長の野望 天下創世

内政が楽しすぎて文官が大活躍する稀有な作品。

安土城を再現すると、メルヘンな感じになってしまうがそこがまた良いのだ。

戦場では横山三国志ばりに簡単な陽動作戦で敵を壊滅できる『誰でも孔明』システムが採用されているとかいないとか。

このあと就職したことにより現実世界の内政が忙しくてしばし野望シリーズから離れることに。

 

 

信長の野望・創造 with パワーアップキット

信長の野望・創造 with パワーアップキット

 

そして久しぶりにやったのが、創造である。

しかもこれは弟に貸してもらった。

あの「兄ちゃん、それつまらんから他のやってよ」と横で言っていた愚弟である。

血は争えないようで、うちの兄弟関係は伊達家じゃなくて武田家に近いようだ。あ、普通に父ちゃんは家にいますよ。

創造は内政・戦争がシンプルなので、久しぶりにやってもすぐ感が取り戻せる。

なんかイケメンだらけになっているのが時代の変化を感じさせる。

 

信長の野望まとめ

信長の野望は 日本のシュミレーションゲームの王道であるため、特に語るというか信長の野望自体がすべての出発点なのである。

ゲーム内容でいえば、日本列島という地形を鑑みるに島津家がとてもやりやすくチート兄弟もいるので初心者にはオススメ。上杉謙信が通るところは灰になり、武田騎馬軍団は土下座外交で封印し、なぜか北条家が最後に残りやすい。織田家は基本的に強いが、織田家の家臣を吸収したところが一番強くなるので注意。あと松永久秀は一切信用しちゃならん。

信長の野望最大の快感は、東西のどちらかを端の端まで完全占領したあとに、その地の富と人材をぺんぺん草も残らないくらいかき集めて前線に輸送する時だ。今まで土下座外交していた武田家や三好家を圧倒的な物量で地図上から消すことができる。ああ、爽快!

ちなみに三度ほど天下統一すると飽きてきて、通称『四面楚歌プレイ』を行うのが通の嗜み。飛騨高山の姉小路家を筆頭に肝付、一色、西園寺などの弱小大名で天下統一に乗り出すのは難易度高すぎて酷い時は米の一粒も手にする前に蹂躙されることも

 

【山本一郎】「信長の野望・創造 with パワーアップキット」プレイレポート――輝け! 魂の姉小路家!〜風雲嫁取り篇〜 

こちらのリンクには信長の野望の楽しみ方の全てが詰まっているので、ファンにはたまらない名文だ。長いけど僕も見入ってしまった。

 

 

 

 

三国志

信長の野望と同じくらい歴史を持つコーエーの二大看板の一つ。

巨大な中国大陸で繰り広げられる戦争シュミレーションの出来は、壮大の一言に尽きる。呂布が怖い。

 

三國志VIII

三國志VIII

 

初めにやったのはだ。

いきなり全武将プレイには面食らったが、好き勝手出来過ぎてリアル大陸浪人になってしまった。

イベント収集やら在野の士を探したりと、かなりお気楽な遊びができる平和な空気が漂っている。曹操が敵勢力のど真ん中まで歩いて行って在野の諸葛亮にコンタクトをとるなんて荒業もできて気分はタイムトラベラーだ。

ちなみに呂布は怖い。

 

三國志IX

こちらは一面マップのリアルタイム進行と大局観がつかめて面白かった。

井闌車が函谷関にぞろぞろやってくる様がメタルスラッグみたいだったのを記憶している。

ちなみに我らがご先祖様『倭』もちょびっと出てくる。大陸でドンパチやっていた時、我らがご先祖様は金印を貰ってはしゃいでいたんだからなんともカワイイ。

言うまでもなく呂布は怖い。

 

三国志X

戦役に尽きるゲーム。もう董卓の気持ちが痛いほどわかって、泣けてくるのである。

呂、呂、呂布は怖い。

 

三国志まとめ

三国志はあまりプレイしていない。

三國無双が出ちゃったからである。僕の劉度くらい少ない軍資金では、信長の野望を買っちゃうとどうしても三国志は無双になっちゃうのである。

三国志では孫堅パパが初心者にオススメ。中央でドンパチやっている間に、空白地帯で好き勝手できるので練習には持って来い。劉備は御存知の通り中盤までは質の悪い居候野郎なので意外に難しい。曹操だと袁紹との戦争がたまらなく楽しいが、袁一族は尽く斬首しちゃうんだよな。ざまあみろ❤

ちなみに三国一のきかん坊、みんなの呂布奉先ちゃんだが、作品によって脅威度が変わってくる。火系や簡単な挑発でバーサーカー・モードになってしまわれるからだ。でも一番怖いのは配下武将にしてて戦場のど真ん中で裏切られた時なんだよなあ。

 

 

 

 

提督の決断

一気に時は飛んで第2次世界大戦。

足軽や騎馬隊が歩兵と戦車になり、鉄甲船がまさしく鉄の船になる、挙句の果てに空から爆弾が降ってくるご時世。

戦史、ミリヲタ好きにはたまらない、究極の「if」を目指して。

 

 

KOEI The Best 提督の決断III

KOEI The Best 提督の決断III

 

僕が全コーエーシュミレーションゲームで一番好きな作品。

普通にプレイすると数ヶ月もの長い道のりが待っている地獄の行軍

北はアリューシャン列島、南はオーストラリア、東はアメリカ本土、西は天竺までと、広すぎるマップのそこら中で繰り広げられる消耗戦

如何に早く物資を適所に集中し、如何に敵の反撃なく占領できるか、物量無き日本軍はたったひとつのミスが命取りになってしまう極度の緊張感

神出鬼没かつ圧倒的な物量を誇るアメリカとの血で血を洗う戦いは、考えすぎて授業に集中できないくらい僕の生活を支配し、僕の偏差値は空の神兵となってゆらゆらと落ちていった。

 

このゲームの最大の攻防戦はハワイである。太平洋の玄関口であるハワイ取りこそ、日本が勝利する唯一の手段であり、鉄壁の不沈空母に挑む決断はまさに国家の趨勢を賭けた大博打になるのだ。

ハワイ攻めの時に長門が轟沈した時は泣いたね。

何とかハワイを占領したら、最前線以外の航空機を何でも良いから全部持ってこさせる。熾烈な敵の反撃を掻い潜り、一式陸攻がマッチのように燃え尽きようが、とにかく相手の生産スピード以上に敵艦を撃沈する。その間に南洋を軽空母部隊で次々に占領、天竺をも手中にしたら、髭のオジサマからプレゼントがある。ダンケシェーン!

 

残るはアメリカ本土である。アリューシャン列島から飛び石のように進軍し、全艦隊を率いて絶対的制空権の中を突撃する。

サンフランシスコに日章旗がはためいたその時、やっとこさクリアになるのだ!

※国民の士気を下げてもクリアになるよ

 

とまあ熱いゲームで田嶋陽子先生がお聞きになったら平手の9発ばかり食らいそうだが、決してそんな偏った思想めいたゲームではないので悪しからず。

しかし坊ノ岬沖海戦だけはクリアできなかったなあ~

 

 

提督の決断IV

こちらも名作だが、華の陸戦が無くなっちゃったからちと残念。そこには諸般の事情があったとかなかったとか・・・

潜水艦特攻ゲームであり、コストが安い潜水艦で無慈悲な特攻を繰り返せば、どんな大艦隊でも海の藻屑にできる。

戦艦や航空機をカスタマイズできるのが最大の楽しみどころで、UFOみたいな最強航空機まで作れちゃう。

 

 

提督の決断まとめ

とにかく熱いゲームで、小さな島の取り合いだけでも手に汗握るし、弾薬庫に誘爆して主力戦艦があっという間に木っ端微塵になったり、空母の甲板がめくれちゃったり、聞いたこともない島に米軍がわんさか上陸したりで、毎日がドキドキなのだ。

日常生活に支障をきたすレベルにハマるので、忙しい人には向いていない。

ちなみに戦艦は戦艦であり、決してカワイイ女の子の影も形も出ないし、大破してもうれしくない。

あと波動砲も出ないし、コロニーは落ちてこないからご安心を。

続編が出たら嫁を質屋に入れてでも買うんだけどなあ。

 

 

その他

蒼き狼と白き牝鹿シリーズ

光栄歴史3部作の一つなのに影が薄いオルドのオルドによるオルドのためのゲーム

歴史とは戦争や内政で勝つことよりも、子孫を絶やさないことが大事なのだと気づかせてくれる保健体育ゲームでもある。

そう!主役は◯◯◯!

 

太閤立志伝シリーズ

こちらも続編が待ち望まれている人気作品。

シュミレーションと言えないかもしれないが、当時の人情味なんかも感じられる体験型歴史ロマン大作。

無性に草履を温めたくなるくらい、信長に恋い焦がれちゃいます。

 

水滸伝シリーズ

ちんたらやっていると後で真っ青になる異民族怖いねゲーム。

幻想水滸伝の後にやったものだから、登場人物がおっさんばかりで少し萎える。

難易度が高い。

 

 

 

まとめ

コーエーマニアの方には「全部やってから言え!」「もっと名作があるわ!」「項劉記は?」なんて言われそうだが、他に面白いものがあれば解説お願いします。リンク付けさせてくれたら幸いです。

なんでこの記事を書いたかというと、これはコーエーに続編を作れという嘆願という名の「圧力」という呪いが込められているのだ。俺は少ないお小遣いであんたらの高いソフト買ってたんだからさ、大人になって多少小遣いも増えたし、続編出たら買うからさあ~頼むよコウちゃん!と言わんばかりの願いが込められている。

無双シリーズも好きだが、昨今流行りの強制イケメン化計画のため、古参ファンからすると張飛しか愛せなくなるのが悲しい。

まあ無双シリーズのおかげでコーエーも儲かっただろうし、原点回帰ってことで提督の決断くらいから頼みます。できれば陸戦付きで。課金でロンメル参戦とかはなしで。

 

勝手なお願いコーナー

・提督の決断は補給戦メインで。

・日露戦争なんてどうでしょうか?

・全キャラ横山三国志版無双シリーズ

・全キャラ蒼天航路版無双シリーズ

・二階堂盛義の顔芸踏襲

・ウォールストリートの野望(バフェットの野望でも可)

・カストロの野望~キューバの赤い鰐~

・毛沢東立志伝(泥沼の権力闘争メインで)

・今太閤立志伝(角栄の野望でも可)

・コーエー版ギレンの野望